フィッティングするとパフォーマンスは改善するのか?
フィッティング。flascoの最も得意とするもの。
だが「本当に効果があるんだろうか?」と、二の足を踏んでいる方も多いと思う。今回はその疑問を解消すべく、掘り下げてみたい。
flascoのフィッティングを受けた方からは「パワーが伝わってペダリングが軽くなった!」とか「股関節のつっぱりが解消された!」などの嬉しいお言葉をいただくが、感覚的な表現である。もちろん、「ホームコースの山で自己ベストが出ました」とか「パワーメーターのペダリング効率が改善しました」「TAのバイクパートで平均速度が1km/h上がりました」といった定量的な効果もご報告いただく。しかし、サンプル数が1なので、もっと定量的にフィッティングの効果を表現できないかと考えた結果、ある答えに行きついた。
競輪である。
競輪には「競争得点」という、全選手共通の標準化された数値がある。そこで、ここ3年ぐらいのうちにflascoでフィッティングを受けた競輪選手の、競争得点の変化を追いかけてみた。選手はS級~A級の男子選手のみ。全員がフィッティングを受けた選手で、ペダルレーザーのみの選手はこのデータに含まれていない。keirin.jpでは過去データが確認できるので、こういう時には非常にありがたい。
データはフィッティング前3か月の平均競争得点と、フィッティング後3か月の平均競争得点で示した。3か月だと6会場=約18レースは出場したことになる。18レースもあれば、たまたま良かった(悪かった)の影響は排除できるはずだ。ご覧の通り、競争得点が上がった選手もいれば、下がってしまった選手もいる。ここは正直に公表したい。ただし、11人中8人は競争得点が改善しているのは事実だ。上がった選手も下がった選手も含めて平均すると、競争得点が0.7点は改善しているようだ。上がった選手だけで平均すると、1.4点も改善している(劇的に改善した選手が1人いるからだが)。全平均でたかだか0.7点と思われるかもしれないが、競争得点は小数点第2位まで求められるので、0.7点の改善はかなり大きい。