左右対称の人なんていない
先日の方は左右で脚の長さが違っていたケース。
「立っているとき、どちらかの脚に体重が偏って乗ってると感じたことはありますか?」
「そう言われてみれば、立っているとき、いつも片方の脚が疲れる気がしてたんです」
flascoでは脚の長さを人体寸法の計測手法に従ってしっかり計測するので、本人が自覚していなくても発覚することがある。今回はそのパターン。この方は左右で約6㎜の差。しかし、これだけで判断するのは早計。大腿は8㎜長く、下腿は逆に2㎜短かった。これを考慮しないで単に「左右で脚の長さが違いますね」で進めてしまうと、間違ったフィッティングになる。
まずはレーザーで位置の確認。そのあと、乗りながらクリート位置・サドル高さ・サドル前後位置の微調整を繰り返す。
クリートの間に挟まれた黄色い板は、クリートウェッジ。内と外で1度の角度がついたスペーサー。踏んでいるときに足をまっすぐにするために使う。今回は2枚にしたり、4枚にしたり、角度をつけたり、つけなかったり・・・最終的に本人が一番しっくりくる枚数に絞り込む。この時に一番大事にしているのは、本人の感覚。感性工学をベースにしたフィッティングは、私のもっとも得意とするところ。
なお、クリートウェッジは通常8枚セットで販売されているが、flascoでフィッティングを受ける方は1枚単位で購入可能。乗りながら枚数調整して、しっくり来たところで必要な分だけを買うことができる。もし自分がユーザーだったら、試して納得できてから購入したいから、そうしている。