新聞掲載されましたが・・・
先日、中日新聞に掲載していただきました
出展: 2017年1月19日付 中日新聞朝刊 3面
東海地域ではナンバーワンの中日新聞さんに、しかも3面という広域エリアの紙面に掲載していただいたことはとても感謝しています。実際に、何年も連絡を取り合っていない方々からレスポンスがあり、やっぱりメディアの影響力は凄いなぁ、と改めて感じています。
たしかに嬉しいし、感謝しているんですが、私の申し上げていることとかなりズレがあるので、この場をお借りして訂正させてください。
最後のくだり、
「町民だれもが自転車に乗って楽しみ、自転車に乗る人が集まってにぎわうまちにしたい」と夢見る・・・
ここが違うんです。
私が記者さんにお伝えしたのは
「町民の多くが自転車と何らかの接点がある状態をつくりたい」
です。
2015のUCI大会を特集してもらったNHKの報道でも、同じことを申し上げていたので覚えていらっしゃる方も多いかも知れません。
例えばこういうことです。
私や清水一輝プロ、#下出木材さ んが協力して#宿輪木 という桧製バイクラックを開発しました。これが単発的なものなら話題にしないのですが、すでに数百本の販売実績があり、いまも継続して販売されています。そうすると、いままで自転車に特別な縁のなかった下出木材さんは、自転車となにかしらの接点が生まれていると言えます。
そして、その宿輪木を設置している町内の物産店ではサイクリストが立ち寄るようになり、経済効果をもたらしています。経済効果と言ってもマイクロどころかナノレベルだと思いますが、それでもゼロではありません。やはり、この物産店もなんらかの接点が生まれていると言えます。
他にもあります。
すでに6年目となった #勢和多気ヤマジテカップ では、クリエイター、地域の語り部会、商工会、観光協会・・・自転車にあまり縁のなかった人々が、積極的に関わってくれています。
このポスターを覚えている方も多いでしょう。↓
84歳にしてデビューした、モデルのUTAKOさんです。笑
そう、この方も自転車に接点が生まれました。大会当日も観戦に来てくれ、会場で気付いた方が「UTAKOさんですか?写真を一緒に撮らせてください!」なんてシーンもありました。ご家族の方もUTAKOさんのポスターを見て、とても喜んでくださったそうです。
賢明な読者の方ならもうお気づきのはず。
直接的・間接的を問わず、自転車に何かしらの接点が生まれ、それがスパイラルとなって、多くの方々の自転車に対する感度が高くなった状態・・・これが私の理想とする姿のひとつです。
実際に「最近、自転車に乗っている人を多く見かけるようになった」と言われたこともありますが、これなんて大成功なわけです。
多気町を走る自転車の人は、そう増えていません。前から普通にいます。感度が高くなったので、それを気付くようになっただけのこと。
「町民のだれもが自転車に乗って楽しむ」ではありません。乗っているか否かは問題ではありません。
「認知」される状態こそが大事だと。
なので、記事の内容と私の言いたいことはかなりのズレがある、と申し上げておきます。
せっかく3面に載せていただくと言うことで、期待していただけにちょっと残念です。
「文字だけで、自分の主張を過不足なく、また意図したもの以外に解釈されることなく表すこと」を論文執筆時代から数多くの先生方に指導を受けてきましたが、改めて本当に難しいと感じます。