今よりも、この先。
おかげさまで、以前の「子どものMTBがエライコトになっていた」に大変多くの反響をいただきました。ありがとうございます。
今回は、私たちが主催している「MTBの学校」の一部をご紹介します。
現在は月に2回のペースで、土曜日の午前中に勢和の森MTBパークで開催しています。
テーマはシンプルに「山遊びは楽しい!」です。
なので、マウンテンバイクをメインツールとして使っていますが、木に登ってみたり、コース整備したり、栗拾いしたり、木イチゴ食べたり、タラの芽摘んだり・・・たべてばっかりだ!いえいえ、山遊びを満喫しています。
また、レースのためのスクールではありませんので、指導者がライディングスキルばかりを教えることはしません。もちろん、それらを遊びの中に盛り込んでいますが、スキル習得をメインにしたスクールにはしていません。
大事にしているのは、自分で考え、自分で試してみて、また自分で考え・・・を繰り返してもらうことです。それは自転車に限ったことではありません。例えば下の写真にあるような山登り(崖登り?)だって先の一手を考えながら登らないと、手詰まりになるのを大人は知っています。
でも、何も言いません。大人はなるべくケガをしないように見守るだけで、ルートは子どもの判断を尊重します。というか、登るかどうかの判断も子どもに任せています。「登りなさい」ではないんです。どうするかは「自分で判断しなさい」なので。
そうやって自分で判断することを尊重してあげて、「チャレンジしてみたい」と思った子にはチャレンジする機会をあげています。
たとえばこの子は小学校3年生ですが、大人も躊躇する岩清水セクションを普通に走っていきます。24インチ、7段変速です。ペダル・・・もちろんフラットペダル・・・はプラスチックなので、削れてしまって靴のグリップもままならない・・・本人は気にしていないので、だから何?って感じです。そういうところも、「ビンディングのほうが○△□・・・」とか「アルミペダルでピンの食いつきが○△□・・・」とか、知ってる大人が勝手にそれが是であることを押しつけていないでしょうか。
難しいと感じたら、エスケープを通ればいいんです。同じ小学校3年生ですが成長度・習熟度は個人で違うので、無理に同じ課題をさせる必要はありません。無理にやらせたら楽しくなくなっちゃうし。楽しくないのは継続しないし。
高学年にもなるとヒジ・ヒザに余裕が出て、股下でバイクが自由に遊ぶ感じ・・・頭は動かない・・・ができています。これも特別に指導したわけではなく、ドリルを繰り返すうちに自然とできるようになりました。この子は5年生ですが、24インチです。27.5インチだと、股下でバイクが遊ぶ感じを習得するのはきわめて難しいでしょう。
こういう動きができるようになった子が将来ロードやトラックに移行したら、すばらしくバイクコントロールできるでしょう。なぜなら、彼らのこの動きは高次の脳ではなく低次の脳で、自動処理化されているからです。このあたりはセミナーでじっくり説明してますので、その話題はまた次の機会に。
今、この世代の子達に大事なのは、速く走る(走らせる)ことではありません。雑多な動きをたくさん経験させて、引き出しの数を増やしてあげることです。当MTBの学校に来ても、いきなりレースで速くなるようなことはないと断言できます。ですが、将来的には飛躍する可能性が高いと確信しています。
お試し参加(無料)は随時受付けていますので、ご興味のある方はぜひお越し下さい。予約なしで大丈夫です。日程変更や悪天候による開催の有無は公式ブログにて公開しています。あわせてそちらもご覧下さい。
多気町・自転車のまちづくり公式ブログ